効果的な圧縮空気の省エネ方法は?
コンプレッサの「制御圧力を下げる」と大きな省エネ効果が得られます。
圧力ダウンには次の3つの省エネ効果をもたらします。
1)圧力に比例して圧縮空気の漏れ量としての「使用量」が下がり、コンプレッサのロード時間が減り、動力費が下がります。
2)「使用量」が下がれば、空気抵抗である配管系での「圧力損失」が減少します。(道路と同じ:車の通行量が減る夜中は渋滞しない)
3)コンプレッサの「軸動力」が減り、消費電力が下がります。(0.1MPa下がると約7%ずつ消費電力が下がる)
圧力0.1MPa下げた場合の省エネ例(37kW給油式×1台年間8000時間 電力単価15円の場合)
改善前=44.0kW×電力率100%×8000h×15円=5,280,000円
- エア圧力を下げた=0.60~0.70MPa→0.50~0.60MPa(平均0.1MPa低減)
- 消費電力の低減=0.65MPa時44.0kW→0.55MPa時41.0kW
- エア使用量の減少=6900→5934L/min 負荷率100%→86% 消費電力率100%→90%
部分増圧って何?
コンプレッサの「制御圧力を下げる」ことによる副作用もあります。
生産ラインの生産性が落ちる可能性があります。(例、エアブローの勢いがなくなる。エアシリンダの作動スピードが落ちる等)
近年では高圧を必要とする生産機器も一定数存在し、一概に省エネのために工場全体のエア圧力を下げることができない場合があります。 その解決方法として「部分増圧」方法を提案します。
エアロスなしで増圧できる「ブースタコンプレッサでエアを供給する」ことによってメインコンプレッサの圧力を最適に下げたまま、高圧を必要する装置に効率よく増圧した圧縮空気を供給することが可能です。
部分増圧に最適なオイルフリーブースタコンプレッサの動画はこちら↓↓↓
EFBSオイルフリーブースタコンプレッサ
ブースタコンプレッサ「ESTIBO」の省エネ性/静音性の特長を比較して分かりやすくご紹介。
詳しい動画を見る分散設置って何?
コンプレッサ設備の集中大型化をやめて小形のコンプレッサを分散して設置することを「分散設置」といいます。 エア機器の電動化や無駄なエアの使用部分を排除し、圧縮エアの使用を最小化。その最小化されたエアへの供給は小型で移動可能なコンプレッサで供給し、新型機投入時のレイアウト変更時もエア配管を組み直す工事が不要といった2つの併せ持ったメリットがあります。この手法は大手自動車メーカ様でも採用されている手法となります。
分散設置に最適なオイルフリースクロールコンプレッサの動画はこちら↓↓↓
SLPオイルフリースクロールコンプレッサ
BCPに強いエアラインは?
各企業で電力喪失に備えた発電機等の備えは進みつつありますが、圧縮空気の供給はどうでしょうか? 大形コンプレッサによる集中供給配管の場合、配管長が長くなりがちなため、災害等により配管に深刻な損害が出た場合、事業中断の影響が大きく復旧に時間が掛かります。一般的には配管支持箇所の金具補強となりますが、補強工事費用の負荷が大きくなります。 BCPの視点から分散設置による「配管レス設置化」が注目を浴びております。